アンケートは正しく質問をしないと、適切な回答が得られずにアンケートが持つ情報の価値が半減すると言っても過言ではない。

アンケートを回答しているときの気持ちを思い出して欲しい。おそらく、さっさと終わらせようと思いながら回答用紙に記入しているのではないだろうか。

あなたが質問者の側になったときは、この気持ちを常に念頭に置いて質問を考えよう。

ここでは、質問を作成する際の手助けとして、また、適切な回答を得るために気を付けておきたい事項をお伝えする。これらを活用すれば、回答者への負担を少なくし、より情報価値の高い回答が得られるはずだ。

アンケートを作成した後も、もう一度チェックリストとして活用して欲しい。

あいまいな質問

質問があいまいだと回答者がどのように回答してよいか悩んでストレスに感じてしまう。そうなると、質問が進むにつれて雑に回答する確率が高まってしまう。

そうならないように、質問は「いつ(when)」「どこで(where)」「だれが(who)」「なぜ(why)」「どのように(how)」の5W1Hとなるようにしよう。

例えば、以下のような質問を考えよう。

  • 「最近、映画を見ましたか」

あなたはこの質問に回答するとき、どのように感じただろうか。最近とはいつ?映画はテレビ放送されたものでもよい?それとも、レンタル?購入?映画館で?などがふと頭をよぎったと思う。

また、事前にDVD販売業者のアンケートですと言われていたら、あなたはどのように回答するだろうか。おそらくDVDレンタルもしくは購入したかを訊いてると推測し、不親切な質問だとおもわないだろうか。

このような質問は、質問者の意図を正しく伝えていないばかりか、また、正しく伝えていないために回答者に余計なストレスを与えてしまう。このようなことにならないように質問は5W1Hをしっかり考慮しよう。

  • 「ここ1ヶ月間でDVDをレンタルして映画を見ましたか」

といった具合だ。このような質問は回答者が質問の状況を特定しやすいため、回答しやすい。5W1Hに気を付けて回答者が状況を特定しやすい質問となるように努めよう。

質問は5W1Hで回答しやすくする

複数の論点を含む質問

1つの質問に複数の意味が含まれているような質問は、回答者がどちらに対して回答してよいのか悩んでストレスに感じてしまう。

例えば、以下のような質問を考える。

  • 「この商品はデザインや機能で他の商品より魅力があると感じますか」

この質問は、「デザインが魅力的か」「機能が魅力的か」という複数の論点を含んでおり、回答者はどちらか、または両方ともに魅力的でないといけないのかが分からない。

1つの質問に複数の意味が含まれているような質問は、必ず分割して質問するようにしよう。

質問は1つの論点のみにする

専門用語を用いた質問

正確に質問をしようとすると、どうしても専門用語を用いなければいけない場面があると思う。しかし、まずは、本当に専門用語を用いる必要があるかを一度立ち止まって考えるべきだ。回答者があなたと同業種であればその専門用語を理解できるのだろうが、そうでない場合は、なんとなくの意味合いで回答してしまうか、無回答になる。そうならないようにするには、簡易な言葉に置き換えるか、説明文を付けたそう。その際、短く分かりやすい説明文となるよう心がけたい。

質問の正確性よりも回答の正確性に重点を置き、なるべく質問文を一度読むだけで回答者が理解できるように努めよう。

質問は分かりやすくする

引用している質問

人は社会的身分や地位、名声や評判がある人の意見、多くの人が支持している意見を無意識に受け入れてしまい、このような意見に対しては追随の態度をとるという傾向にあることが知られている。そのため、質問にこのような人たちの意見を引用するような場合には、充分注意しないといけない。

質問に引用を用いるときには注意する

回答が「はい」「いいえ」となる質問

一般的に、回答選択を「はい」「いいえ」とした場合、「はい」を選択する傾向にあることが知られている。そのため、回答が「はい」「いいえ」となるような場合は、回答をきちんと示すことが大切である。例えば、「満足か不満足か」「関心があるか無関心か」「好きか嫌いか」など、反対語を対にして回答してもらうようにしよう。

回答の傾向に注意する

前回と同じ質問

あなたは前回と同じ質問のアンケートを書かさせれて、うんざりしたことはないだろうか。もしくは、アンケートを書こうと思ったら前回と同じだから書かずにそっとしておいたことはないだろうか。おそらくは一度くらいこのような経験があるはずだ。

回答者が前回と同じ質問と認識すると、前回と同じように回答し、なおかつ前回よりも雑に回答する確率が跳ね上がる。なぜなら、回答者にとって二度手間であり真摯に質問を受けていないように感じと同時に、前回のアンケートが活用されていないように感じるからだ。にもかかわらず、あなたが回答者の立場ではなく質問者の立場になるとこのような気持ちはどこかにいってしまう。

このようなことにならないように、少しずつでも質問を変えよう。前回の質問および回答を受けて、さらに掘り下げたりしてみることも有効だ。あなたがアンケートの作成者ならば、作成コストを気にするかもしれない。しかし、今一度何のためにアンケートを取るのかしっかり見つめ直すべきだ。

定点観測の場合は仕方ないと思われるかもしれないが、デザインなどを変えて回答者に前回と同じということを極力認識させないように努めよう。

アンケートを重要な顧客接点として考えて気を抜かない

おわりに

アンケートはあなたのために回答者が時間を割く行為であることをきちんと認識しなければならない。そのために、アンケートの回答者に正しく質問をして気持ちよく適切に回答してもらえるようにしよう。そして、アンケートは回答してもらってからが本番であり、きちんとした分析方法を元にアンケートを活用することが必要だ。

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